生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
生理前に精神が不安定になる理由は?PMDD(月経前不快気分障害)の特徴や対策を解説
生理前になると精神が不安定になったり、強いうつ気分を感じるといった経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。いつもはそんなことないのに生理前だけ…といった場合には、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)かもしれません。ここでは、生理前の精神不安定の原因やPMDDについて詳しく解説していきます。
もくじ
生理前に精神が不安定になる理由は?
生理前に精神が不安定になるのは、ホルモンバランスの変化が関与していると考えられます。通常、排卵前に卵胞ホルモンが増加し、排卵後に黄体ホルモンが増加します。これらは生理開始に伴って減少するため、体内では大きくホルモンが変化していることになります。
この変化が、脳内の神経伝達物質(セロトニン・ドーパミンなど)のバランスに悪影響を及ぼす結果、精神が不安定になる原因となります。
PMDD(月経前不快気分障害)とは?
PMDD(月経前不快気分障害)は、生理に伴ってイライラや気分の落ち込みなどの精神的な不調が現れ、日常生活に著しい支障をきたす状態です。PMS(月経前症候群)と関連が深いですが、精神症状が特に重いものとされています。PMS同様に生理が始まるとともに症状が治まる傾向にあります。
PMDD(月経前不快気分障害)の原因
PMDDの原因は完全には解明されていませんが、遺伝的な要因や、卵巣ホルモンの変動に対する脳の感受性の違い、セロトニンなどの神経伝達物質系の機能異常などが複雑に関与していると考えられています。また、栄養不足、睡眠不足、運動不足、ストレスといった生活習慣や環境要因が、PMDDの症状を悪化させる可能性があることが指摘されています。
PMDD(月経前不快気分障害)の主な症状
PMDDの主な症状として、異様な不安感やひどい落ち込み、激しいイライラなどの感情が不安定になることが挙げられます。これらの影響で日常生活において支障が出ると、PMDDである可能性が高くなります。
PMDD(月経前不快気分障害)とPMS(月経前症候群)の違い
PMSは、生理前の心身の不調が日常生活に影響することを指します。その中でも、精神的な症状が強く出ている場合はPMDDが疑われます。PMDDは単なる不調ではなく、うつ病の1つと言われています。そのため、精神科や心療内科などで適切な治療が必要になる場合もあります。まずは、婦人科を受診して相談をしてみてくださいね。
PMDD(月経前不快気分障害)のセルフチェック
病院を受診する前に、以下のセルフチェックシートで確認してみましょう。
【精神的な症状】
□イライラがひどく、怒りっぽい
□絶望的な気持ちになる
□強い不安
□異様に緊張する
□気持ちが高ぶる
□急に悲しくなる
□自責的になる
□涙もろくなる
【身体的な症状】
□過食や偏食気味
□強い眠気、過眠
□眠れない、浅い眠り
□疲労感、疲れやすい
□むくみ、頭痛、腰痛、関節痛、下腹部痛など
ほかにも、好きなことに対してやる気が出なかったり、集中力の低下なども挙げられます。
これらは、生理が始まるとともに治まっていきます。
生理前に精神が不安定になるときの5つの対策
生理前に精神的に不安定になった際の、今すぐできるセルフケアについて紹介していきます。
生活習慣を見直す
規則正しく質の高い睡眠や、適度に運動をする習慣をつけるなど、日常生活の中に、セロトニンの合成が促進できる方法があります。
セロトニンがきちんと生成されることで、神経伝達物質のバランスが整い、精神の安定に繋がります。
栄養バランスのよい食事を摂る
セロトニンやセロトニンを作るために必要なトリプトファンの生成には、バランスの良い食事が不可欠です。ほかにも、ビタミンB6にはセロトニンの合成を補助してPMSの症状の軽減にも役立ちます。また、マグネシウムには不安な気持ちやストレスを軽減する効果、オメガ3脂肪酸には気分の波を抑制する効果が期待できます。
以下の食品を積極的に摂るようにしましょう。
| トリプトファン | 牛乳・鶏肉・バナナ・豆腐 |
| ビタミンB6 | 玄米・ナッツ類・レバー・魚 |
| マグネシウム | アーモンド・ほうれん草・アボカド |
| オメガ3脂肪酸 | 鯖・亜麻仁油・サーモン |
ストレスをためない
ストレスはセロトニンの生成に影響を及ぼします。ストレスが溜まることで、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰分泌し、セロトニンの生成を阻害してしまいます。
なるべくストレスをそのままにせず、適切に発散するようにしましょう。
その日の気分や症状を記録する
症状のタイミングや予測をするためにも、その日の気分や症状を記録してみましょう。
医師の診療を受ける際にも役立ちます。
専門家によるメンタルヘルスのケアを受ける
専門家や医師によるカウンセリングなどのケアを受けるのも一つの手段です。
症状が軽い場合は、定期的なカウンセリングを受けると効果が期待できる可能性があります。
PMDD(月経前不快気分障害)には薬物療法も有効
PMDDにおいて症状が中等度以上の場合は、薬や漢方を使用した薬物療法も有効です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
漢方薬
漢方薬において、人の体は「気・血・水」の3つで構成されているという考え方をします。
そのため、いずれかのバランスが崩れると体に不調が起こります。PMDDやPMSは生理=血が乱れて起こると考えます。血の乱れに直接アプローチできる漢方薬は、副作用も少なく薬物療法が初めての方にもよいでしょう。
抗うつ薬
PMDDはうつ病の1種のため、抗うつ薬(SSRI)を使用して治療を進めることがあります。SSRIはセロトニンを補う働きをするため、短い期間でも効果が期待できます。始めは少量の投与から始めて様子を見ることもあります。
低用量ピル・超低用量ピル
ピルの有効成分の1つである「ドロスピレノン」という黄体ホルモンが含用されたピルは、PMSやPMDDに有効とされています。そのため、抗うつ薬の使用に抵抗がある場合や症状が軽度の場合はピルでの治療も視野に入れてみてもよいでしょう。
参考:日本産婦人科医会(2)月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)
生理前の精神不安定は放置しないで対処しよう
いつも生理前に精神が不安定になるからといって、放置してしまうとPMDDを見逃してしまい、悪化する可能性があります。少しでも心がつらい、対人関係に影響を及ぼしてしまうなどがあれば放置せずに病院を受診したり、専門家のカウンセリングを受けるなどしましょう。
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