アフターピルの副作用はいつからいつまで?対処法も紹介

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更新日:2025.07.18
アフターピルの副作用はいつからいつまで?対処法も紹介

避妊に失敗してしまった際に、緊急避妊薬として服用するアフターピルですが、どのような副作用が現れるのか、いつまで続くのかは押さえておきたいところです。
ここでは、アフターピルの副作用の種類や、症状が出た場合の対処法、注意点について解説していきます。

アフターピルの副作用はいつからいつまで?

アフターピルを服用した後に起こる副作用には個人差があります。いつから始まり、どのくらい続くのかを知っておくことで、冷静に対処できます。以下に代表的な症状と目安期間をまとめました。

副作用の種類 始まる時期 続く期間の目安
吐き気・嘔吐 服用後数時間以内 半日〜24時間以内
頭痛 服用当日〜24時間以内 24時間以内
腹痛・下腹部の違和感 服用当日〜24時間以内 24時間以内
倦怠感・眠気 服用当日〜24時間以内 24時間以内
出血(消退出血) 3日~3週間 数日

※個人差があります

アフターピルとは?

アフターピルは、避妊失敗時に1錠服用することで妊娠を阻止できる薬です。
性交渉後に避妊ができることがメリットですが、排卵開始もしくは着床前に服用する必要があることから服用できる時間が限られているため注意が必要です。
避妊に失敗した性交渉後72時間以内の服用が推奨されているものの、早ければ早いほど効果を得ることができるとされています。

アフターピルで避妊効果が得られる仕組み

多量の黄体ホルモンを主成分としています。この黄体ホルモンには、性交渉のタイミングが排卵前であれば排卵を抑制・遅延させ、排卵後である場合には着床を防ぐ働きをもつことから、妊娠を防ぐことができます。

アフターピルはどんな時に服用する?

前述でも説明したように、アフターピルは「避妊に失敗した性交渉」の後に服用します。
避妊失敗にあたる性交渉は以下のような場合を指します。

□避妊をしないで性交渉をおこなった
□コンドームが途中で外れたり破れた、正しく装着できていなかった
□外出し(膣外射精)をおこなった
□性的暴行(性被害)にあった

継続的に低用量ピルの服用をしている場合には、基本的にアフターピルの服用は必要ないものの、2日以上の飲み忘れや服用から3時間以内の嘔吐をした場合にはアフターピルの服用が必要になる可能性もあるため、頭に入れておきましょう。

アフターピルを飲むことで出る主な副作用

アフターピルは低用量ピルと比べると、含まれるホルモン量が多いピルです。
そのため、副作用が現れる場合もあります。
主な副作用について、症状別に紹介していきます。

吐き気

アフターピルの副作用の中でも最も多いとされているのは吐き気や頭痛です。
服用から3時間以内に嘔吐してしまうと、アフターピルの成分が十分に吸収されない可能性があるため、もう1錠服用が必要になる場合があります。
もしも、服用から3時間以内に吐いてしまった際には、処方元の医師に相談するようにしてください。

胃腸障害

アフターピルの副作用として、お腹がゆるくなるなどの胃腸障害が起きる場合もあります。
嘔吐と同様に服用から3時間以内に下痢をしてしまうと、アフターピルの成分が十分に吸収されない可能性もあるため、この際も処方元の医師に相談して指示を仰ぐようにしてください。

性器出血

アフターピルの服用後に、少量の出血が見られる場合があります。服用日から3日〜3週間後に現れた際には消退出血という避妊に成功したサインにもなりますが、確実性が高いわけではないため、服用から3週間を目安に妊娠検査薬で確認するようにしてください。
また、明らかに出血量が多かったり鮮血の場合には医師に相談するようにしましょう。

アフターピルによって副作用が出る確率

アフターピルは一時的に体内の女性ホルモン量を変化させるため、副作用が出る可能性があります。日本産婦人科学会の指針によると、副作用がまったく出ない人も多くいますが、軽度の副作用を経験する人は全体の約30〜50%とされています。

各副作用の発現率

副作用の種類 発現率
消退出血 46.2%
不正子宮出血 13.8%
頭痛 12.3%
悪心(吐き気) 9.2%
倦怠感 7.7%
傾眠 6.2%

※国内臨床試験結果:日本産婦人科学会 緊急避妊法の適正使用に関する指針(令和7年)

アフターピルの副作用はいつまでつづく?

アフターピルの副作用は、服用から3時間前後から現れることが多く、ほとんどの場合は24時間以内に治まります。
もしも、副作用の症状が出てしまった際には前段で挙げた対処法を実践し、不安があるようであれば処方元の医師に相談したり、医療機関を受診するようにしましょう。

アフターピルで副作用が出た時の対処法

前段では、アフターピルの副作用を症状別に解説してきました。
ここでは、そんな副作用が現れた場合の対処法をいくつか紹介していきます。

市販薬を飲む

症状別に効く市販薬を服用することも対処法の1つです。

(例)
□吐き気…吐き気止め
□胃腸障害(下痢、胃痛等)…胃腸薬
□頭痛…頭痛薬、解熱鎮痛剤
□下腹部痛…鎮痛剤

ただし、市販薬は飲み合わせによっては注意が必要なこともあるため、事前に医師や薬剤師に確認をするようにしましょう。
また、アフターピル処方元の医療機関によっては副作用緩和薬を同時に処方してもらえる場合もあるため、不安な場合は医師に相談するようにしてみてくださいね。

医療機関を受診する

アフターピルの副作用は、服用から24時間(1日)で改善することがほとんどですが、もしも症状が続いていたり、強く出ている場合には医療機関を受診するようにしてください。
副作用の悪化は、病気が隠れている可能性もあるため、放置せず医師に相談するようにしましょう。

アフターピルを服用する時の注意点

アフターピルは服用できる時間が限られている薬であり、含まれるホルモン量が多いことから副作用も現れやすいといった特徴があります。
ここでは、アフターピル服用時に押さえておきたい注意点3つを紹介していきます。

なるべく早く受診・服用する

アフターピルは72時間以内の服用が推奨されている薬です。
しかし、早く服用すればするほど効果は期待できることから、避妊に失敗した時点でアフターピルを処方してもらえる医療機関やオンライン診療サービスを探して処方してもらうようにしましょう。
処方後は、なるべく早めに服用して、副作用が出ても大丈夫なように安静に過ごすようにしてください。

服用して3時間以内に嘔吐があれば再度服用する

アフターピルの副作用として、吐き気があります。服用から3時間以内に嘔吐してしまうと、薬の成分が吸収しきれない可能性があることから再度服用する必要がある場合もあります。
そのため、嘔吐時には必ず処方元の医師に相談して指示を仰ぐようにしてください。

空腹時の服用は避ける

空腹状態でアフターピルを服用した場合、吐き気の副作用が強くでる可能性があります。
軽く食べてから服用するようにしましょう。

副作用がないアフターピルもある?

アフターピルは、どの種類でも副作用は必ずあります。
ただし、日本で承認されている「ノルレボ錠(レボノルゲストレル錠)」は比較的、副作用が少ないといわれています。
しかし、体質や服用時の体調によっても変わるため、副作用の出やすさについては個人差があるといえます。

アフターピルの費用目安は?

アフターピルの費用は医療機関によって異なりますが、一般的には5,000円〜15,000円程度です。処方される薬剤の種類や診察料の有無によって金額が変動します。

オンラインピル診療サービスのメデリピルでは、以下の費用がかかります。

種類 ピル代 送料 診療代
ノルレボ錠 11,000円(税込) 無料 処方有無にかかわらず

1,650円(税込)

レボノルゲストレル錠 9,900円(税込)
エラワン 8,950円(税込)

※低用量ピルと同時処方の場合は診療代無料です
※受診いただく時間帯や、一部地域によってはお届けまで2日~3日かかる可能性があります

アフターピルの副作用に備えてから服用しよう

アフターピルは、少なからず副作用が現れる可能性がある薬です。
また、避妊に失敗してから服用できる時間が限られていることから、焦ってしまう場合がほとんどです。
しかし、事前にアフターピルの副作用について知っておくことで、医師から副作用緩和薬を同時に処方してもらったり、空腹状態を避けて服用するなどの対策はできます。
緊急時に焦らないためにも、すでに緊急時の場合も冷静に対処することが大切ですね。

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監修者

淀川キリスト教病院 医長
柴田 綾子
2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し、2013年より淀川キリスト教病院で産婦人科診療を行う。 2022年よりmederi株式会社において、mederi主催のセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの記事監修を担当などを担当。

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