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生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ピルで胸の張りや痛みを感じるときの原因や対処法について解説!
ピルを服用していると、胸の張りや痛みを感じることがあります。これはホルモンバランスの変化による副作用が主な原因ですが、まれに血栓症などの疾患が関係する場合も。この記事では、原因や症状の見分け方、対処法についてわかりやすく解説します。
もくじ
ピルの服用中に胸の張りが起こるのはなんで?原因は?
ピルを使い始めると胸の張りや痛みが生じることがあります。主な原因はホルモンバランスの変化による副作用ですが、まれに血栓症や心血管疾患が関係することも。症状の特徴や注意点を見ていきましょう。
ピルに含まれる女性ホルモンの影響
ピルに含まれる女性ホルモンは、「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2種類があります。
2種類の女性ホルモンは、生理周期の中で分泌量の変化を繰り返します。生理周期は「卵胞期」「排卵期」「黄体期」「月経期」の4つに分けられ、前半に卵胞ホルモンの分泌量が増えて子宮内膜が増殖したり、後半に黄体ホルモンの分泌量が増えて子宮内膜が成熟して妊娠しやすい状態に整えられます。妊娠しなかった場合は、子宮内膜が生理として体外に排出されます。この「月経期」を経ると「卵胞期」が繰り返される仕組みです。それぞれの女性ホルモンには、分泌量が増加することで下記のような作用があります。
| ホルモンの名称 | 作用 |
| 卵胞ホルモン | ・乳腺の発達を促す ・コラーゲンの生成を促進し、肌のツヤやハリを保つ ・骨を形成する |
| 黄体ホルモン | ・体温を上げる ・体に水分を溜め込む ・食欲を増進させる |
ピルを内服し女性ホルモンを取り入れると、脳が「女性ホルモンが十分にある状態」だと判断するようになります。これによってホルモンの分泌量が少なくなり、排卵が起こらなくなります。
ピルの種類によっては、避妊、生理痛の緩和、子宮内膜症の改善などさまざまな効果が期待できます。
マイナートラブルなどの副作用
ピルを飲み始めると、体内のホルモンバランスが変化し、胸が張ったり痛みを感じることがあります。生理前の胸の張りと似た症状です。
例えば、マーベロンでは張り0.1〜5%未満、痛み5%以上、ラベルフィーユでは張り5%以上、痛み1%未満と報告されています。その他、吐き気、頭痛、倦怠感、不正出血、むくみなどが出ることもあります。
参照:医薬品医療機器情報提供ホームページ‐マーベロン21/マーベロン28
参照:医薬品医療機器情報提供ホームページ‐ラベルフィーユ21錠/ラベルフィーユ28錠
血栓症などの疾患
ピルは血栓症のリスクをわずかに高めることがあります。血栓症が進行すると肺塞栓症や心筋梗塞、狭心症などに繋がり、胸の痛みや息切れが出る場合があります。ただし、発生は非常に稀です。
ピルの服用中に胸の張りや痛みは治る?
多くの場合、飲み始めてから3か月ほどで体がホルモンに慣れ、胸の張りや痛みは軽減されます。無理に心配せず、体の変化を観察することが大切です。
ピル服用中の胸の張りや痛みの対処法
症状が軽度の場合は、まず体の変化を見守ることが推奨されます。それでも改善しない場合は医療機関で相談することが安心です。
様子を見る
ピルを飲み始めた初期は副作用が出やすいです。3ヶ月ほど継続することで症状は落ち着くことが多いため、しばらく経過観察してみましょう。
医療機関を受診する
3〜4か月経っても胸の張りや痛みが続く場合は、体質に合わない可能性があります。別のピルへの切り替えや、原因の特定のために医師に相談してください。3ヶ月たっていなくても、胸の痛みが強くなったり呼吸が苦しくなるときは、すぐに病院へ受診してください。
ピルを服用するとバストアップする?
バストアップ目的でピルは処方してもらえない
ピルを服用すると、バストアップしたように感じる方がいるかもしれません。しかし、ピルはバストアップ目的で処方することを想定していません。バストアップの仕組みについて解説していきます。
胸が大きくなる仕組み
先に述べた通り、ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンといった2種類の女性ホルモンが含まれています。このうち、卵胞ホルモンには乳腺を発達させる働きがあります。乳腺とは乳房の内部にある組織のことで、母乳を作る働きのある機能です。その周りを脂肪が包んで保護している状態です。
乳腺が多いと胸が成長しやすい傾向にありますが、これには乳腺の細胞を増殖させるための成長因子が必要となります。大人になると成長因子も激減していくため、ピルの服用がバストアップに繋がるとはいい切れません。また、卵胞ホルモンは水分を体に溜め込む性質があるため、副作用として胸の張りを感じることがあります。ピルの服用でバストが大きくなったと感じる理由には、この副作用による可能性ということも考えられます。
ピルの服用で起こる副作用は?
さまざまな嬉しい効果が期待できる一方、ピルの服用には副作用のリスクが伴います。ここでは、服用開始後によくみられる副作用や、重大な副作用について解説します。
副作用
・頭痛、腹痛、むくみ、胸の張り、気分の落ち込み、眠気
ピルを飲み始めたタイミングは、体内のホルモンバランスが一時的に乱れることで、上記のような副作用が出やすくなることがあります。2~3ヶ月服用し続けることでホルモンバランスは安定するため、症状が徐々に落ち着くことがほとんどです。もし日常生活に支障が出たり悪化する場合は、一度医師に相談してみましょう。副作用を緩和するお薬も併用できるため、事前に医師に相談して一緒に処方してもらうこともおすすめです。
・不正出血
不正出血は副作用の中で最も多い症状で、ピル服用者の約20%が経験するといわれています。継続して飲み続けることで落ち着くことがほとんどのため、まずは3ヶ月(3シート)服用することをおすすめします。ただ、出血量が多い場合や長期間続く場合は、子宮や卵巣の病気が原因かもしれません。念のためピルを処方してもらった医師に相談するようにしましょう。
・吐き気、下痢
吐き気から嘔吐したり水っぽい下痢を繰り返す場合は、薬の成分が十分に体内に吸収されず、薬の効果が薄れてしまう可能性があります。ピルを飲んでから3時間以内の早い段階で嘔吐や下痢をしてしまった場合は、すぐに処方してもらった医療機関を受診することをおすすめします。対処法として同じピルをもう一度服用することがあります。<吐き気がひどい場合は、吐き気止めも一緒に処方してもらうことが可能です。
・血栓症
血栓症とは、血液の一部が固まることで血管が詰まってしまう病気です。血栓ができると、詰まる場所によっては脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。ただ、実際にピルの服用で血栓症を発症するリスクは非常に低いと考えられています。
| 10,000人あたりの年間の血栓症発症者数 | |
| ピル服用者 | 1~5人 |
| ピル非服用者 | 3~9人 |
また、喫煙者、肥満体型の方、高血圧の方、前兆のある片頭痛がある方などは血栓症のリスクが高くなるため、ピルの処方を受けられないことがあります。
・病気のリスク
ピルを服用するリスクとして、乳がんや子宮頸がんの発症リスクを高める可能性があります。これは、黄体ホルモンの含有量が多いことによるとされていますが、発症率の差はごくわずかです。乳がんと子宮頸がんともに検診による早期発見が可能なため、年に1回の定期検診を受けることを推奨します。
ピルとバストアップサプリの併用は危険
結論、ピルとバストアップサプリの併用は危険です。
バストアップサプリには女性ホルモンと同様の働きをする成分が含まれているため、ピルと併用することでホルモンバランスが乱れて、頭痛や吐き気を催したり不正出血が起きる可能性があり、危険といえます。
バストアップサプリを服用している方で、これからピルの服用を検討している方は診察時に医師に服用中の薬を必ず伝えて確認をとるようにしてください。
また、すでにピルを服用中で、バストアップサプリの服用を検討している場合も同様に医師へ確認をとってから服用しましょう。
このように、バストアップサプリだけでなく、他の薬剤を新しく服用するときも同様に医師への自己申告が大切になります。
まとめ
ピル服用中の胸の張りや痛みは、ホルモンバランスの変化による副作用が多く、通常は数ヶ月で軽減します。まれに血栓症や心血管疾患が関係することもあるため、症状が長引く場合や強い痛みがある場合は、医師に相談して適切な対処を行いましょう。
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