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ピルを飲んでも情緒不安定が治らない…原因と対処法を解説
「ピルを飲んでいるのに、情緒不安定な状態が治まらない…」そう感じたことがある方もいるのではないでしょうか。ピルはPMSの症状改善に効果的とされていますが、全ての人に同じような効果があるわけではありません。この記事では、なぜピルを飲んでも情緒不安定が改善されないのか、その原因と適切な対処法について詳しく解説します。さらに、ピルを服用することでどのような効果が期待できるのかについても紹介します。
ピルがPMSに効かないと感じる原因とは?
ピルを服用しているのにPMSに効かないと感じる場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは主な4つの原因について説明します。
飲み始めで体が順応していない
ピルを飲み始めたばかりの時期にPMSの症状が改善しないと感じるのは、身体がホルモン剤に順応するまでの自然な反応です。ピルに含まれるホルモン成分が体内で効果を発揮するまでには、一般的に2〜3か月程度かかることが多いです。この期間は、むしろ体調不良や副作用を感じることもあるでしょう。頭痛やむくみ、吐き気などの症状が現れることがありますが、多くの場合は一時的なものです。身体がピルの成分に慣れるまでは、PMSの症状が完全に消えないばかりか、一時的に悪化したように感じることもあります。この時期を乗り越えると徐々に効果が現れはじめることが一般的なので、すぐに効果を期待せず服用を継続することが重要です。
服用中のピルの種類が合っていない
ピルには多くの種類があり、含まれるホルモン成分の種類や配合量が異なります。ピルがPMSに効かないと感じる場合、服用しているピルが自分のPMS症状に対して適していない可能性があります。ピルには、低用量ピル・超低用量ピル・中用量ピル・アフターピルなど、エストロゲンとプロゲステロンの配合量が異なるものが存在します。服用するピルの特性とホルモンバランスの関係で、身体への作用や副作用の出方も変わることがあります。そのため、ピルがPMSに効かないと感じる場合、自分のPMS症状と服用しているピルの特性が合っていない可能性があるのです。
ストレスや生活習慣が症状を悪化させている
ピルを正しく服用していても、日常生活のストレスや不規則な生活習慣がPMSの症状を悪化させている可能性があります。強いストレスは女性ホルモンのバランスを乱す原因となり、ピルの効果が十分に発揮されないことがあります。特に仕事や人間関係のプレッシャーが強い時期は、PMSの症状が強く出る可能性があります。また、睡眠不足や不規則な食事、運動不足なども女性ホルモンの分泌に悪影響を与え、PMSを悪化させる原因の一つです。ピルだけに頼るのではなく、生活習慣全体を見直すことが必要となるかもしれません。さらに、カフェインやアルコールの過剰摂取、喫煙なども症状を悪化させる要因となります。これらは血管を収縮させたり、ホルモンバランスに影響を与えるため、PMSの症状を和らげるピルの効果を減弱させる可能性があるのです。
PMS以外の病気が隠れている
ピルがPMSに効かないと感じる場合、実はPMS以外の疾患が原因かもしれません。たとえばPMDD(月経前不快気分障害)は、一般的なPMSの症状と比べ、特に精神的な症状が強く出る傾向にあるため、通常のピルを服用していても十分な効果が得られないことがあります。また、貧血、甲状腺機能障害や自律神経失調症、うつ病なども、PMSと似た症状を引き起こすことがあります。これらの疾患がある場合、ピルを服用してもPMSの症状が改善しない可能性が高いです。このような場合は、内科や精神科、心療内科の受診がおすすめです。
ピルを飲んでもPMSやPMDDが改善されないときは?
情緒不安定になると、そばにいる人の何気ない行動にイライラして当たったり、人間関係に影響を与えたりする可能性もあります。
そうならないためには、都度適切な対処をする必要があります。ここでは、ピルを飲んで情緒不安定になってしまった場合の対処法について解説します。
専門医に相談する
ピルの服用中にPMSやPMDDの症状があってつらい場合は、専門医に相談しましょう。
婦人科医や精神科医は、症状の評価や適切な対処法を提案してくれます。症状の記録や経過を共有し、ピルの適切性や変更の必要性を判断してもらうことで、より適切なケアが受けられます。
専門医の指導の下、個々の状態に合わせたアプローチで、健康な心の状態を取り戻しましょう。
ピルの変更
ピルを服用してPMSやPMDDの症状を感じた場合には、医師と相談のうえ、別のピルへ変更することも可能です。
異なる種類やホルモンの含有量の調整によって、症状の軽減が見込まれることもあります。
医師は症状や健康状態を評価し、最適なピルを提案してくれます。自分に合ったピルが見つかれば、ホルモンバランスが安定し、PMSやPMDDが改善される可能性があります。
辛さを我慢せずに自身の状態を正直に伝え、専門家のアドバイスに従うことで、より適切な治療法が見つかるでしょう。
ライフスタイルの見直し
ライフスタイルを見直すことも有効的なアプローチになります。
健康的な食事、十分な睡眠、適切な運動を取り入れることで、身体と心のバランスが整い、症状が和らぐ可能性があります。ストレスや疲労はPMSやPMDDの症状を悪化させる要因ですが、リラクゼーション法を取り入れることでストレスを軽減できます。
またカフェインやアルコールの摂取を控えることも、PMSやPMDDの症状を緩和する手段です。ライフスタイルの見直しは自己ケアの重要な一環であり、症状の改善に貢献することが期待されます。
症状を記録しておく
ピルを飲んでもPMSやPMDDの症状を感じた場合、症状を記録しておくことをおすすめします。
日々の気分の変化や体調、特にピルの摂取による影響を詳細にメモすることで、パターンや傾向が明らかになります。
この記録は専門家との相談時にも役立ち、適切な対策を見つける手助けとなります。また記録を通じて自身の体に対する理解が深まり、症状が改善されるプロセスを追うことができます。
気分や体調の変化を意識的に追跡し、客観的なデータを持つことで、対処法の選択やピルの調整がより効果的に行えるでしょう。
辛いときは我慢せず適切な処置を
ここまで、ピルを飲んでもPMSやPMDDの症状が治らない原因、種類、対処法などについて見てきました。ピルを飲みはじめて出てくる不調は、体がピルに慣れてくるとよくなることが多いので、33ヶ月程度様子をみるか、ピルの種類を変更することで安定してくるでしょう。
それでも改善が見られない場合、産婦人科医に相談し適切な処置を受けるようにしてください。
ピルを飲んで感じる情緒不安定は、毎月起こる可能性がある不調です。辛いときは我慢せずに専門家と連携し、最適な方法を探りながら、情緒の安定と健康な生活を実現していきましょう。
ピルが効く可能性がある情緒不安定原因は?
ピルを飲んだら効果が期待できる情緒不安定の原因・不調の種類にはどういったものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
そもそも、ピルが情緒不安定に効くメカニズムとは?
ピルが情緒不安定の症状を緩和する理由は、ホルモンの影響です。ピルにはエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが含まれており、これらのホルモンバランス調整が情緒の安定に影響を与えると考えられています。
特に月経周期の変化に伴うPMSやPMDDなど、ホルモンの変動によって起こる情緒の波はピルのホルモン調整作用によって軽減される可能性があります。
ピルはホルモンバランスを一定に保ち、月経周期の変化を緩和するため、これによって情緒不安定の症状が改善されることがあるとされています。ただし個人差があるため、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません。
PMS(月経前症候群)
PMSは月経前症候群とも呼ばれ、月経周期に伴って身体的・精神的に不調になることを指します。
具体的には乳房の張り、頭痛、腹痛、腰痛などの身体的な不快感や、イライラ、怒り、抑うつ感、不安といった精神的な変化が一般的です。
PMSの正確な原因は解明されていませんが、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の変動が関与していると考えられています。
PMDD(月経前不快気分障害)
PMSの中でも精神的不調が強いときは「PMDD(月経前不快気分障害)」と診断される場合があります。
PMSに比べて、より精神的な症状が大きいとされています。症状としては、抑うつ状態のような気分の低下、感情がコントロールできなくなるほどの怒りを感じる、イライラ、不安といった感情的変化がより激しく見られます。身体的にも乳房の張り、頭痛、腹痛、吐き気といった症状が見られます。
PMS同様に原因は解明されていませんが、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の変動や、セロトニンという神経伝達物質の変動が悪影響を及ぼしていると考えられています。
排卵日前後の情緒不安定
生理までにはまだ時間があるのに、ちょっとしたことでイライラしたり、原因不明な体調不良に悩まされたりした経験のある方も多いでしょう。そこには排卵によるホルモンバランスの変動が関係している可能性があります。
一般的に、次の生理開始日の約2週間前に排卵が起こります。排卵日にはエストロゲンが急激に上昇し、その後プロゲステロンも増加するため、これらのホルモンの変動が脳内の神経伝達物質やセロトニンに影響を与えると考えられています。セロトニンは気分や情緒の調節に関与するため、そのバランスの変化がイライラや不安の感情を引き起こす可能性があります。
ホルモン変動によるうつや不安症状
ホルモンの変動は、うつや不安症状などにも影響を与えることがあります。特に女性の場合、月経周期や妊娠、出産、更年期などの段階でホルモンバランスが変動し、これが精神的な安定に影響を及ぼす可能性があります。
エストロゲンとプロゲステロンの変動がセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質に影響を与え、気分、エネルギー、やる気の低下、集中力の減少、不安感などを引き起こすことがあります。
まとめ
ピルはPMSの症状改善に効果的な治療法の一つですが、すぐに効果が現れるわけではありません。効果を感じるまでには時間がかかることが一般的で、多くの場合2〜3か月の継続が必要とされています。ピルがPMSに効かないと感じる原因としては、服用期間が短い、ピルの種類が合っていない、ストレスや生活習慣の影響、他の疾患の可能性などが考えられます。もしピルを飲んでも症状が改善しない場合は、自己判断で服用を中止せず、必ず専門医に相談しましょう。日々の症状を記録しておくことも、適切なピルの選択や今後の治療方針を医師と話し合う上で役立ちます。辛いときは我慢せず、専門家の力を借りながら、ご自身に合った方法で心と体の健康を保っていくことが大切です。ピルがPMSに効かないと悩んでいる方は、一人で悩まず医師に相談することをおすすめします。
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